我が家は、新築時に、災害対策としてエネファーム・太陽光発電・蓄電池を設置しました。
万が一、地震や台風などで停電しても自宅避難ができるようにと考えたからです。
エネファーム・蓄電池・太陽光発電のある家は、地震や台風、落雷などの停電時に自宅で最低限の電気が使えるので、自宅避難がしやすくなります。
本記事では、災害対策としてこの3つの設備をつけた私が、実際停電が起こった時にどうやって電気を使うのか、その使い方や注意点、さらに我が家の失敗談、設備にかかった費用などについて紹介します。
(といっても、入居3年が経過したところで、まだ停電を経験したことはありません。)
「エネファーム・太陽光発電・蓄電池を採用して本当に災害対策になるの?」「実際どうやって使うの?」そんな疑問をお持ちの方の参考になればと思います。
ちなみに、我が家は、ダイワハウスで建てました。
この記事で分かること
- 停電時にどうやって電気を使えるのか
- 停電時に電気を使うための注意点
- 我が家の失敗談
- 太陽光・蓄電池・エネファームの費用
各設備のメーカー・製品名
まず、我が家で採用した設備のメーカーと製品名について紹介します。
【エネファーム】大阪ガス
大阪ガス
ENE・FARM type S(エネファーム タイプエス)
停電時自立発電モデル
【ソーラーパネル】シャープ
SHARP(シャープ)
容量 3.0kW
詳細不明(屋根一体型っぽい?)
【蓄電池】エリーパワー
エリーパワー
POWER iE5 Link(パワーイエ・ファイブ・リンク)
蓄電容量 5.4kWh
※2023年5月に生産終了しています。
これらの設備について、私のほうからダイワハウス側に製品を指定したわけではないので、ダイワハウスでよく使われているメーカーなんだろうと思います。
ちなみに、先日ダイワハウスのお客様センターの方に、「屋根一体型のソーラーパネルですね」と言われて「そうだったんだ!知らなかった!」ってなりました😅
停電時どうやって電気を使うのか?
では、上記の設備がついている我が家は、停電が起こった時にどうやって電気を使うことになるのでしょうか。
3つの設備の連携
実は、エネファーム、太陽光発電、蓄電池を採用した場合、3つの設備が連携している場合と連携していない場合があります。
基本的に太陽光発電から蓄電池に電気を貯められますが、3つの設備が連携している場合は、エネファームで発電した電気も蓄電池に貯めることができます。
一方、連携していない場合は、エネファームから蓄電池に電気を貯めることはできず、「エネファーム」と「太陽光発電+蓄電池」は別々に運転します。
全負荷型と特定負荷型
加えて、蓄電池には「全負荷型」と「特定負荷型」があります。
停電時に、全負荷型は家全体に電気を供給するためほぼすべての家電が使えますが、特定負荷型は事前に指定した特定のコンセントに電気が供給されるため一部の家電のみ使用可能です。
我が家の場合
我が家はというと、エネファームから蓄電池に電気を貯めることができる仕様になっていて、特定負荷型の蓄電池を設置しています。
▼通常運転時は以下の通り蓄電池に電気を貯めています。
- エネファームで発電した電気を蓄電池へ貯める
- エネファームの発電で不足する分を太陽光発電から蓄電池に貯める
- 余った太陽光発電の電気は電力会社に売却する
つまり、我が家は、停電時にエネファームと太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めることができ、部屋の特定の家電とコンセントを使えるようになっています。
それでは次に、停電が起こった時どうやって電気を使うのか、何ができるのか詳しく解説します。
エネファーム
まず、エネファームの停電時の動作についてです。
エネファームは、ガスに含まれる水素と空気中の酸素で発電し、同時にお湯もつくります。なので、停電してもガスが通っていれば発電が可能です。
【自立運転時の動作】
停電が発生したら自動で自立運転に移行。発電を継続して、給湯や床暖房の使用が可能。断水時には、エネファームタンク内のお湯(水)を生活用水として使用できる。
- 自立運転用コンセントから電気を供給(自立運転用コンセントは1箇所だけ)
- 最大約700W
- 床暖房は給湯で余った熱のみであたためる。
太陽光発電+蓄電池
次に、太陽光発電と蓄電池の停電時の動作についてです。
【自立運転時の動作】
太陽光発電と蓄電池が連携して電力を供給。日中は使わず余った電力を蓄電池に充電し、夜間は太陽光発電の発電電力が不足するため蓄電池から放電。
- 自立運転時は、蓄電システム用コンセントに電力が供給される。一般用コンセントへ接続されている機器は使用不可。
- 蓄電池用コンセントは設置時に指定する。
- 停電発生時に使用できる電力は最大で2.0kWまで。
全体(エネファーム+太陽光発電+蓄電池)
- 停電時の電気供給の流れ
-
我が家の場合、停電時は以下のとおり各設備が連携して室内に電気を供給します。
- エネファームで発電した電気は蓄電池に貯める。
- 太陽光で発電した電気も蓄電池に貯める。
- 蓄電池に貯められた電気は、室内の特定の家電、コンセントへ供給される。
- エネファームで発電した電気はエネファームの自立用コンセントでも使用可能。
- 停電時でも最低限の家電は使用可能
-
停電時に蓄電池から電気が供給されるのは次の家電、コンセントになっています。
- リビングのダウンライト
- テレビ
- リビングにあるコンセント
- 冷蔵庫
- 玄関の電子錠
- 情報ボックスのコンセント
- エネファーム
- エネファーム自立運転用コンセントでスマホの充電も可能
-
エネファーム自立運転用コンセントは、リビングにあります。
停電時はこのコンセントに電源タップを繋いで、スマホを充電したり卓上照明を点けたりすることができます。(最大700Wまで使用可能。)
- お風呂に入れて床暖房も使える
-
エネファームは停電時でもお風呂に入れたり、給湯で余った熱を利用して床暖房を使えたりします。
- エネファームタンク内のお湯を生活用水に使える
-
断水時に、エネファームタンク内のお湯(水)を生活用水としても使用できます。
- 同時に使う際は注意が必要
-
エネファームは最大700W、蓄電池は最大2.0kWまでなので、たくさんの家電を同時に使用する時は注意が必要です。
うちの場合は、冷蔵庫、玄関の電子錠、情報ボックス、エネファームはほぼ常に電気を使用するでしょうから、テレビやダウンライトなどいろんなものを同時に使って最大量を超えてしまうと電気の供給がストップしてしまいます。
- エアコンは使えない
-
エアコンは使用電力が大きいため、停電時の電気供給の家電には含まれていません。
暑さを凌ぐためには扇風機を使うことになりそうです。
使用家電の種類と出力W数
停電時に家電を使用する場合は、消費電力に気をつける必要があります。
電化製品の種類 | 消費電力 |
エアコン | 300〜3,000W |
電子オーブンレンジ | 1,000〜1,400W |
食器洗い機 | 1,100〜1,300W |
洗濯機 | 200〜400W |
冷蔵庫 | 100〜300W |
ファンヒーター | 10〜450W |
デスクトップパソコン | 100〜300W |
液晶テレビ | 300〜500W |
お風呂 | 100W |
卓上LED照明 | 20W |
スマートフォン | 15W |
ひとつひとつの消費電力は大きくないですが、同時に使用する際には注意が必要です。
平常時にやっておくこと
太陽光発電+蓄電池
停電時に自立運転への切り替えは、自宅のリモコンで「自動」か「手動」かを選べます。
「自動」にしておくと、停電発生時には自動で自立運転に切り替えを行なってくれて、復旧すると自動で通常運転にもどります。
エネファーム
エネファームは自動で自立運転に切り替わるようになっています。
エネファームの注意点
エネファームは、発電を停止する日があり、発電を停止している間は自立運転できません。
なので、台風や計画停電など事前に停電が予測される時は、停電が予測される日と発電停止日が重ならないか確認しておく必要があります。
発電停止日とは
ガスマイコンメーターの安全機能確認のため、26日間連続してエネファームが発電した場合、27日目に発電を4〜9時間停止させます。
停電が予想される日の2〜3日前にあらかじめ発電ユニットを24時間以上停止させ、「発電停止日」を前倒ししておくと安心です。
我が家の失敗?
停電時どこのコンセントが使えるの?
引き渡しの際、「停電時にどの家電、コンセントが使えるのか」詳しく確認していなかったのは失敗でした・・・
営業さんから「エネファームの自立用コンセントはここにありますよ」、「冷蔵庫も使えますよ」と聞いていましたが、詳しく知りませんでした。
そもそも「とりあえず太陽光発電+蓄電池+エネファームを採用していれば安心だ」とよく調べもせず採用し、実際停電した時にどう使うのか考えてもいませんでした。
せめて引き渡しの時に確認しておかないと、いざという時に電気が使えませんよね。
蓄電池の選択は合ってる?
我が家の蓄電池は特定負荷型ですが、全負荷型のほうが良いのでしょうか?
特定負荷型は、事前に指定した一部の家電・コンセントのみに電力を供給するタイプで、生活に必要な最低限の機能を長時間維持できます。
全負荷型は、エリアを特定せずに自宅の全域に電力を供給するタイプなので、普段とあまり変わらない生活を送れます。
比較すると全負荷型のほうが優れているように感じますが、特定負荷型は価格が安く電力を急速に消費する心配がないというメリットがあります。(参考:https://column.liberal-solution.co.jp/997/#index_id8)
普段と変わらない生活を送れるのはとても魅力的ですが、全負荷型の蓄電池は初期費用が高くなるでしょうから、我が家は特定負荷型で十分かもしれません。
真夏にエアコンを使用できないのは辛そうですが😅冬はキャンプ用のストーブがあるのでまだマシかな?
設備にいくらかかった?
我が家のエネファーム、太陽光発電、蓄電池の費用は以下のとおりです。
エネファーム | 970,000円 |
太陽光発電 | 1,200,000円 |
蓄電池 | 979,000円 |
D-HEMS | 150,000円 |
割引 | 1,030,000円 |
消費税 | 226,900円 |
総計 | 2,495,900円 |
D-HEMSとは、家で使う電気・ガスを計測、管理して節約のアドバイスをしてくれるシステムです。専用の液晶パネルがあり、それを使って自宅の電気使用量、発電量、売電量など様々なデータを確認できます。ちなみにテレビも見れて防水仕様なのでお風呂でテレビ鑑賞もできます。
我が家がこれら設備を設置したのは新築時の2020年です。
まとめ
この記事では、「エネファーム・太陽光発電・蓄電池を採用した家は、停電時にどう電気を使うのか?」について紹介しました。
初期費用はかかりますが、万が一の時に安心なのがこれらの設備ですね。
▼我が家の光熱費を以下の記事でまとめていますので、よければあわせてお読みください。
2021年(入居1年目)
2022年目(入居2年目)
コメント